初対面の人と話すときに僕が気をつけていること(1対1編)
おはようございます。
シンガポールは今日も暑いです。先週あたりから、シンガポールの大学も後期の授業が始まり、キャンパスも賑わってきました。
仕事柄、学生さんと話す機会も多く、よく相談を受けるのですが、昨日もシンガポール国立大学の学生さんからこんな相談を受けました。
こちらで日本人の方に時間を作っていただいてお話するとき、どういう質問をすれば有意義な時間を持てるか、いまだに模索中です。
初対面の人と会ったときに、どんな質問を繰り出せばいいのか悩む方は社会人の中にも多いと思いますが、ましては学生さんとなると、何をどんな風に聞いたらいいのか悩むことが多いようです。
もともと僕は初対面の人と話すのがかなり得意なほうで、特に相手の話を引き出すことに関しては日頃から意識してやっていることがあったので、こんな説明をしました。
*学生さんへの個別のアドバイスをこの前に書いているのですがそれは割愛
さらに、少し一般的な、ざっくり相手を知るためのテクニックを紹介しますね僕が初対面で人に会うときによく工夫するのは、相手から話をなるべく映像で思い浮かべて、実際に自分がその話の登場人物になっているのを想像してみることです。そうすると、「今おっしゃってたことって、口では簡単に言うけど、実際やってみると◯◯の部分がすごく大変だったんじゃないかな?」とか、「想像してみると、いろんな人の協力が必要そうだけど、どうやって協力を仰いだのかな?」とか、より具体的な疑問点がおのずと湧いて出てきます。それと、下手なインタビュアーは、関係ない質問をいくつもしがちですが、それよりも、相手の言った話に対して深掘りしたり、異なる条件との比較をする方が、建設的なキャッチボールが出来ます。
すると、丁寧なお礼とともに、
「相手の言った話に対して深掘りしたり、異なる条件との比較をする」というのは具体的にはどういうことでしょうか?
という質問が来たので、以下のように回答しました。熱心に話を聞いてくれる人には、いくらでも丁寧に説明します。笑
話をタテ方向に深く掘り下げることと、ヨコ方向に広げることを意識すると、会話が深まりやすいし、聞きたいことも自然と導けます。
たとえば、新規営業をやっていて、1日に100件電話をかけて、営業でセールストップになった人に会ったとしますね。そしたら、その話の全体像をイメージしたうえで、まずタテ方向に掘り下げます。そのときに、その人がおかれた状況と同じ状況に自分が置かれていると想像するんです(なるべく映像で)。
「営業のプロセス全体はどうなっていたのか」「どうやって電話だけで商談を掘り下げたのか」「1日100件ってことは、8時間でわって一時間あたり12件ぐらいかー大変そうだなー」「1日100件ってことは、1ヶ月で2000件か。お客さんごとの営業進捗の管理はどうやっていたんだろう?」「営業の結果にも繋げたってのはすごいよな」「そもそも営業ってまずはお客さんとコンタクトを取って、関係性を深めて、お客の課題をヒアリングして、そのどこかにブレイクのヒントがあったのかな」とか、想像することで、気になることが無限に湧いてきますね。で、想像してみて、気になったり、わからなかったら質問すればいいし、自分の仮説があったらそれをぶつけてみればいい。
次に、ヨコに広げてみて、たとえば自分の経験のなかにどこかで販売の経験があったとしましょう。百貨店で、化粧品のサンプル品の試供→販売に繋げる、という販売の仕事の経験があったと仮定して、そうすると、その時点で、電話100件した人とは営業のスタイルが異なります。「百貨店の場合は、化粧品売り場にいるという時点で、すでに化粧品に関心の強い人が多いかもしれない」「電話営業だと電話をかけた相手に購買意欲があるかどうかがわからないのでは?」「そうだ、その辺のターゲティングはどうしていたんだろう?よし、聞こう。」となります。 こんな感じで、違う例との比較の質問をすることで、その相手の経験したことの特異性が際立ってきます。
いかがでしたでしょうか。初対面の人に会う世間話だけはなく、営業マンがお客さんにヒアリングをする際などにも大いに役立つテクニックなので、ぜひ使ってみてください。